本当はとっても怖いかもしれない河童のはなし

エッセイ

河童(かっぱ)は、日本の妖怪。日本三大妖怪の一つで、本邦でもっとも馴染深い水棲の妖怪。
河童は水神が零落したもの、という仮説が顕著である。

皆さんは河童をご存じだろうか。
日本の妖怪の代表的な存在の一種で、今の若い世代だってほとんどその存在自体は知ってはいるのではなかろうか。

特徴としてはなんかこう、緑色の甲羅背負ってるナマハゲみたいなイメージなのだがもう少し深堀するとこうなる。

■河童の簡易まとめ
・川にいるぬめぬめしたやつ
・なんか生臭いしちょっとキモい
・頭に皿あってそこに水入ってる(これが命)
・皿乾いたら急にクソ雑魚になる

■やること
・人を水に引きずり込もうとする
・尻子玉とかいうよくわからんもん抜いてくる
・相撲ふっかけてくる(しかもまあまあ強い)

■性格
・クズ寄りだけど意外と律儀
・お辞儀するとつられて頭下げて皿の水こぼして自滅する
 →バカなのか素直なのかよくわからん

■好き嫌い
・キュウリ好きすぎる(ほぼ餌付け可能)
・水ないと終わり
・乾燥=死

■まとめ
「ぬめってて臭くて調子乗ってるけど、皿乾いた瞬間に終わる水辺の雑魚ボス」

……なにこれ。
怖くない。
妖怪のくせに、ルールが優しすぎる。

妖怪ってのはもっとおどろおどろしくて怖くなきゃいけないと個人的には思う。
しかしこの河童の特徴から見てわかる通り、こいつは怖くなる要素がほとんどない。
というか怖くなる努力が圧倒的に不足している。

相撲ふっかけてくる時点でだいぶ意味不明なんだけど、そもそもぬめってる時点で公平性ゼロなんだよ。
ほぼヌル山だろ。いや確定ヌル山。
桜庭呼んでこい。きっと「すっごい滑るよ!」ってぶちぎれてくれる。

で、こいつをどうすれば怖くなるかを考えてみた。

まず皿、やめろ。
乾いたら死ぬって致命的すぎるだろ。妖怪として設計ミスだ。

あと相撲やめろ。
なんでルールある勝負してくるんだよ。
妖怪がフェアプレー精神持ってんの意味わからん。

あと細かいけど、ぬめぬめして臭くて尻子玉とかいう謎器官狙ってくるのも全部やめろ。
情報量が多すぎるし全部キモい。

川に引きずり込むのは続けろ。
そこはいい。唯一ちゃんと妖怪してる部分だ。
ただしやり方を変えろ。音を消せ。
ちゃぷちゃぷやるな。あれで全部台無しだ。
気づいたら足首掴まれてるくらいでいいんだよ。

あと昼間に出てくるな。なんで明るい時間に活動してんだよ。
怖さの基本は夜だろ。そこは守れ。

でもまあ、ここまで改善してしまうと、もうそれ河童じゃない気もしてくる。

皿はない、ぬめりもない、臭くもない。
礼儀も捨てて、夜にだけ現れて、人を静かに水に引きずり込む。
ただのヤバい変質者だ。
妖怪でもなんでもない。ただの事件。

で、ふと思った。
それってもう、河童じゃなくないか?
いや、むしろ……

頭部に強烈な個性があって、
いつの間にか現れて、いつの間にか消えてる。
なのに妙に記憶に残る存在。

それって──アルシンドじゃね?

気づいたらいなくなってるし。

河童もアルシンドも、気づいたらいなくなる。
そして、いなくなってからちょっとだけ気になる。
そういう意味では、完成された存在なのかもしれない。

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